地域の食と農の
課題に取り組む
農学実践型教育
プログラム

専門:農業経営学、地域農業システム学
農学実践型教育プログラムは、地域の食と農の課題に4コースの「学生」、「教員」が「地域の皆様」と一緒に取り組むプログラムです。2年後期から3年後期までの1年半、学類共通演習科目である食農実践演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲとして必修10単位で実施します。
東日本大震災、原発事故から10年をむかえた福島では、今なお風評被害が続いています。農産物価格低迷、農業の担い手不足・高齢化などの諸問題が、福島ではより鮮明にあらわれています。そこでそうした諸課題を長期的な視点から克服するべく、地域課題を抽出し、研究・社会貢献と一体的にプログラムとして取り組みます。各フィールドに4つの専門コースからそれぞれ教員が指導に入り、生産から加工、流通、消費まで学際的にアプローチします。フィールド実習を重視し、研究と連動した教育で、人材育成を図ります。このプログラムには、福島県内の7つの自治体(福島市、伊達市、飯舘村、南相馬市、郡山市、西郷村、猪苗代町)が選定され、その協力のもとに実施されます。これに加え2つの自治体(南会津町、金山町)では、夏季集中でプログラムが実施されます。
具体的には、各フィールドでは地域に入り次のような取り組みを進めています。第1に、避難指示解除地域での営農再開、里山再生など原発事故から地域農業の再生を図る取り組み、第2に、農産物の地域ブランド力の向上、ワインなどの新たな6次産業の創出など地域個性を活かした地域農業の価値連鎖のレベルアップを図る取り組み、第3に、直売所を活用するなど地産地消で農業振興を図る取り組みです。学生は若く柔軟な発想力で、地域と協働して課題解決に向けた活動を行います。ここでの学び・研究の成果は地域に還元されます。農学実践教育プログラムは研究と一体的に行うプロジェクトであり、実践性とともに貢献性も確保され、現場対応力が高い人材を養成していきます。


